論文掲載 運動器理学療法学
大学院博士前期課程修了の井上智晴さんの研究論文が、運動器理学療法学に採択されました。本論文は加藤教授指導のもと行った臨床研究です。
これまで、前十字靭帯損傷に関連するストップジャンプ動作に関して、三次元動作解析装置を用いて運動学的・運動力学的な性差が多く報告されてきました。今回は、健常成人のストップジャンプ動作時の着地姿勢や力学的エネルギー伝達の性差の有無について明らかにすることを目的としました。その結果、大腿近位部でのエネルギー吸収最大値と下腿近位部でのエネルギー吸収量は男性と比較して女性で有意に低値であることが示され、それらは着地姿勢や下肢筋力、関節弛緩と関連することが示されました。この結果から、女性は股関節や膝関節での着地時のエネルギー吸収が減少することで着地の衝撃の散逸が困難になることが示唆されました。
ストップジャンプ動作時における下肢力学的エネルギーの性差
井上智晴、加藤浩、高橋俊章
https://doi.org/10.57281/jofmpt.202222