論文掲載 作業療法
大学院博士後期課程在学中の川田智尋さんの研究論文が、<作業療法>に採択されました。本論文は佐藤寿晃教授指導のもと行った研究です。
本研究は、訪問リハビリテーションを利用している利用者の主介護者である家族の、介護負担感(J-ZBI_8)に関連する要因を疾患別に検証するため、多施設において調査を実施しました。その結果、家族の介護負担感には訪問リハに対する期待の一致率が有意な負の相関を示し、また、その相関の強さは疾患ごとに異なりました。このことより、本人と家族の間の訪問リハに期待する内容の異同が、家族が感じる介護負担感を推定する際の手がかりになりうる可能性があります。また、その関連性は疾患別に異なり、本人の主疾患によっては家族の介護負担感に対して相応の配慮が必要であることを示唆する研究であります。
この結果は、訪問リハビリテーション分野において、利用者本人の疾患別の介護同居家族の介護負担感の関係を明らかにした研究であり、今後の訪問リハビリテーション提供する上で重要な指標を示したものであります。
論文名
訪問リハビリテーション利用者の同居家族の介護負担感に関連する要因の検討
~多施設調査における利用者本人の主疾患別の比較~
作業療法 43:638~644、2024