論文掲載 学術誌作業療法
外川佑准教授と新潟医療福祉大学作業療法学科助教:本間健太氏らの研究グループによる論文が学術誌作業療法に掲載されました.
本研究では,回復期リハビリテーション病棟に入院している脳卒中後うつ症状を有する患者において,ADOCで計測した意味のある作業の満足度が自己効力感を媒介し,うつ症状を軽減するかどうかを調査しました.媒介分析を用いて、72名の対象者の入院時と退院時の間における,うつ症状,意味のある作業への満足度,自己効力感のスコアの変化量の関係を分析した結果,意味のある作業の満足度は,自己効力感を媒介することなく,抑うつ症状に有意な直接効果を示しました(β = -2.5, 95%CI[-4.2, -0.86], p = 0.004).この結果から,意味のある作業への満足度は,回復期病棟におけるPSDの軽減に寄与する可能性が示唆されました.
本間健太、外川 佑、穂満稔里:回復期リハビリテーション病棟脳卒中患者における,抑うつ症状と意味のある作業の満足度,自己効力感との関連.作業療法.42(2), p460-468, 2023.