論文掲載 Cureus
本学大学院博士後期課程3年の竹原崇登さん(指導教員:外川佑教授)の研究成果が国際学術誌「Cureus」に掲載されました。
本研究は、後天性脳損傷(ABI)患者におけるドライビングシミュレータ訓練前後の成績変化と、それに関連する要因を明らかにした研究です。ABI患者64名を対象に、シミュレータ訓練前後の成績を多因子分析(MFA)により統合し、主成分分析に基づく階層クラスタリング(HCPC)を用いて、反応課題や市街地走行の成績から3つの成績変化のパターンを特定しました。さらに、それぞれのクラスタにおける認知機能の特徴を比較し、成績パターンとの関連性を明らかにしました。その結果、注意力、視空間認知、遂行機能、記憶力といった認知特性が、シミュレータにおける運転能力や訓練による成績変化に影響を及ぼす可能性が示唆されました。本成果は、認知機能の特性に応じた運転リハビリテーション介入の計画に資するものであり、安全な運転再開支援に向けた実践的知見として期待されます。
論文タイトル
Exploring Factors Influencing Driving Simulator Performance in Patients With Acquired Brain Injury Using Hierarchical Clustering Analysis of Principal Components
論文URL:https://www.cureus.com/articles/349056-exploring-factors-influencing-driving-simulator-performance-in-patients-with-acquired-brain-injury-using-hierarchical-clustering-analysis-of-principal-components
DOI:10.7759/cureus.82557