保健医療学研究科 研究科長・教授 加藤 浩
本学大学院は、保健医療に関する専門性の高い教育研究を通じ、高度な知識と技術、卓越した実践能力と問題解決能力を有する質の高い人材養成を行い、病院、保健福祉施設等へ専門職として排出することにより、山形県における保健医療福祉の一層の発展を図り、もって県民の健康及び福祉の向上に寄与することを目的に設置されました。
本学大学院では、現場で感じている臨床疑問(Clinical question)を科学的手法により研究疑問(Research question)へと昇華させ、従来の定性的な部分を科学的手法により問題解決し、「Evidence-based health care」を実践できる人材の育成を目標の1つにしています。具体的には、博士前期課程では、探究心と課題解決能力のある保健医療の教育研究者と高度専門職業人の育成を目指します。博士後期課程では、①地域包括ケアや多職種連携等の変化しつつある保健・医療・福祉に対応しうる創造的な知識・技術を探求し、看護学、理学療法学、作業療法学のそれぞれの視点から高度な研究能力及びその基礎となる豊かな学識を基に、あらたな「知」を提示できる人材、②地域課題を踏まえて保健・医療・福祉に関する高度な教育研究を自律的にリードできる人材、③保健医療活動のリーダーとして、新たな看護やリハビリテーション等のサービスを研究・開発・実践できる保健医療の研究者あるいは高度専門職者の育成を目指します。
本学大学院は1研究科1専攻で構成されていますが、博士後期課程は博士前期課程との整合性を維持しながら、専門性を積み上げる形で教育課程が編成されており、看護学、理学療法学、作業療法学の3つの分野を専門的かつ包括的に学ぶことができます。そのため1専攻で複数の学位名称(看護学、理学療法学、作業療法学)の授与が可能な全国でも極めて希少な大学院教育プログラムを実施しています。
現在、本学に大学院が設置され約20年が過ぎ、多くの修了生が全国各地で活躍しています。そして、毎年、「志」と「夢」を持った多くの方が全国から集まってきます。特に本学大学院は、社会人の入学が多いため、個人の状況に応じて長期履修制度、夜間開講・集中講義、遠隔授業など働きながら学べる支援体制も充実しています。是非、自身のキャリアアップの1つとして大学院への挑戦を検討してみてください。大学院修了後は、きっと目の前に新しい世界が開けているはずです。
本学教員は一丸となって研究をサポートする体制を整えて、皆様の入学をお待ちしています。